車の冷蔵庫が教えてくれたこと。
2020/07/15
車の冷蔵庫が教えてくれたこと。
今日、仕事で福岡に行った。
正確には昨日の夜、あかりちゃんが寝る20時頃に見合わせて宮崎を出た。
深夜12時に福岡に着き、そのまま仕事先近くの公園で就寝。
朝起きて僕とあかりちゃんは公園の遊具で遊び、舞が車で朝食を作り、みんなで食べて仕事へ出かけた。
午前中の打ち合わせに行っている間、舞とあかりちゃんは近くのこども支援センターで遊んだ。
打ち合わせが終わり迎えに行くと、
「お兄ちゃんたちはおもちゃ貸してくれたのに、あかりちゃんはみんなが遊びたいボールをふたつも持って渡さなかったんだよ」
普段見れない姿を見れたことを舞は嬉しそうに話してくれた。
家にはないおもちゃで遊べること、大人ではなく自分と同じ年くらい子と一緒に遊べることの楽しさを味わった顔をしたあかりちゃんがいて、僕も嬉しくなった。
夕方の打ち合わせが終わると、また違う公園に行き、次は僕が駐車場で夜ご飯の用意。
舞とあかりちゃんは遊具や野原で遊び始め、僕も夜ご飯の支度が終わると遊びに合流。
2人は40分くらい、僕は15分程度の時間だったが、自然の中で遊ぶ時間は心も体も軽くしてくれた。
まるで、温泉街の道端にある足湯に少し浸かって、「ほ〜」と落ち着くような。
なにより、舞ちゃんとあかりちゃんとが楽しそう。
それを見れたのが1番だった。
今いる家は冷蔵庫がなく、ハイエースの冷蔵庫で暮らしている。
なので、どこに行くにも家族全員一緒。
「1人の時間をもらって山に行こうかな」
なんてことはできない。
残る人の食料がなくなるから。
そのことに僕と舞ちゃんが不自由さを覚えたことももちろんあった。
「1人になりたいと思うなんて、家族を大切にしてないんじゃないか?」
悩むこともあった。
でもそれでいい。
自分の感情を知り、認めてあげる。
認めてあげると、前を向ける。
「家に住んでても冷蔵庫は車の中なんて、今しかできない貴重な体験だ。食料のことを考え、家族3人一緒にいないといけない状況も人生で今だけだろうな。」
そう思うとなんだか笑えてきた。
買い物も遊びも、ご飯も仕事もすべて家族一緒。
毎日どこでもなにをするにも一緒を経験できるなんて、僕は幸せものだ。
Written by 溝口直己