van life旅に出た僕が今、1番応援したい人
2020/10/17
「ふれーふれー白団!」
9月後半の夕方だっただろうか。
少し若い、けれど確実に大人に近づいてきている声が家の中にいる僕の耳に届いてきた。
外に出てみると、目の前の中学校の校庭で、体操服を着た子どもたちが腰を逸らしながら精一杯空に向かって叫んでいた。
「自分たちの団の応援かな?」
と思って見ていたが、それは違った。
各組の練習が終わり、リハーサル的なことが始まると、先ほど声を出していた子どもたちの前に、また別の子どもたちがきれいに立ち並んだ。
「ふれーふれー白団!」
団長の掛け声と同時に、他の団員も大声を出し躍りだした。
それが終わると次はもう組の団長が声を上げた。
「ふれーふれー赤団!」
「自分たちの団ではなく、他の団を応援していたのか……」
自分でもこんなに感動するのかと思うほど感動してしまい、それから何度も何度も繰り返されるエール合戦に見入ってしまったのだった。
”あなたは目の前の人に対して、全力でエールを送れますか?”
僕は全く送れない人間でした。
野球部時代の頃は自分中心で、自分が試合に出て活躍することばかり考えていた時期がありました。
京都で写真を始めたときだって、周りのフォトグフラファーよりいい写真を撮りたいとばかり考えていた時がありました。
そんな僕を変えてくれたのは、僕が勝ちたいと思っていた目の前の人でした。
僕がフォトコンテストで金賞を取った時、
「金賞おめでとうございます!」
と前に務めていた会社の同僚フォトグラファーが、ずっと欲しかった写真集をプレゼントしてくれました。
その一年前、また別の同僚のフォトグラファーがコンテストで賞を取った時、僕は「おめでとう」と言いながらも、悔しくて夜も眠れなかった思い出があったから、その子の行動に驚きを隠せませんでした。
「なんで?悔しいはずなのに、どうしてそんなことができるの?」
と思ったけど、前にその同僚が言っていた言葉を思い出しました。
「私は写真が好きなんです。みんなも写真が好きになってくれたらいいなあ」
ただ写真が好き。
ただみんなに写真を好きになってほしい。
ただそれだけだけど、この想いってすごく強いと思うんです。
人との勝ち負けなんて最初から考えてなくて、目の前の人に「写真っていいよ」と伝えるために生きている。
だから嫉妬なんて生まれないし、誰かに嬉しいことがあれば率先して喜びエールを送る。
そんな同僚の姿を見て僕もそういう人間になりたいと思いました。(事実その同僚は僕の知る中で、人が幸せになる写真を撮るNo.1のフォトグラファーです)
そして僕は今、全力で応援したい人がいます。
ヨガティーチャーの溝口舞、僕の妻です。
僕は妻のヨガを受けてヨガが好きになりました。
妻より先に、妻のヨガが好きになりました。
はじめて妻のヨガを受けたのは京都市の都会だったのに、なぜか自然の中にいるような、心地いい空気に包まれながらヨガをしたことを覚えています。
ただ妻のヨガが好き。
ただみんなに妻のヨガを知ってほしい。
ただそれだけだけど、この想いは強いです。
「全国を周りながら、各地でドネーションのヨガクラスをやりたいの」
と旅に出る前、ワクワクした顔で話してくれました。
それを僕は全力で応援したいと思っています。
今年の9月19日から僕らは住むとこ探しの日本一周のvanlife旅に出ました。
第1回目のドネーションヨガは、たくさんの縁があるご夫婦と出発1日目の宮崎で行うことができました。
旅の資金とステキなソーラーランタンまでありがとうございます。
明日は福岡県の糸島の海でドネーションヨガクラス+写真撮影。
楽しみで仕方ないです。
これからゆっくり日本を巡りながら全国で、ドネーションヨガクラスをやっていけたらと思っています。
全国のみなさん、近くに来たらヨガクラスやって欲しいという方はぜひお声かけくださいね。
mai yoga nature 応援団長の僕が、携帯をあまり見ない妻にすぐに伝えますので。
Photo & Written by 溝口直己