どこでどんな食べ物を得たいかは、どこでどんな人と出会いたいかに繋がる
2020/06/02
どこでどんな食べ物と人と出会うか
これからどんなことが起こっても不思議でない世界。
“食材が買えなくなる”
そうなる日が来るかもしれない。
なんて想像はしてるけど、今は目の前のことを考えていた。
“家族で旅に出るとき、1番に考えるのは食料をどう確保するか”
この一点だ。
今まで住んでいた京都で食料を得ていたのは、主に八百屋さんかコープ自然派さん。
写真撮影とヨガクラスの仕事をして得た収入で買っていた。
しかし、これまでの安定した場所があっての収入の得方と、これからの常に移動していくバンライフの収入の得方は変わってくる。
もちろんこれまでより収入が減ることは分かっているし、自らそうしたいと舞と話していた。
お金に頼りすぎずに、美味しいご飯を食べる生活とは?
そこで、舞と思いついたのが釣りと山菜採りだった。
山菜採りは、今年の誕生日に舞に体験をプレゼントしてもらってからというもの、道を歩く時ら野原に行ったときはいつも山菜を探すようになっていた。
舞は食料だけでなく、あかりちゃんの虫刺されなどの塗り薬としても野草を集め出していた。
そして今回、舞の弟さん、鉄工業BAW代表の優くんに海釣りを教えてもらうため海に連れて行ってもらった。
優くんは、鉄を使ったものづくりのスペシャリスト。
頭で浮かんだイメージなら全て形にすることができ、これまで廃油ストーブやキャンプ用テーブル、バーベキューコンロなども創作しているクリエイターである。
そこにプラスして、いや、こっちの方が原点と思うが、自然界で遊ぶ天才だ。
山遊び、川遊び、海遊び。
どこでも遊べて、どこでも食料を見つけ出せる。
1度山に行った時も、
「山芋の取り方はまず葉っぱを見つけて、細い茎を丁寧に辿っていくんだよ。夏は分かりにくいけど、秋になったら茎が黄色になってすぐ分かるから」
と嬉しそうに教えてくれた。
僕は川釣りを人生で2.3回、舞は昔にバス釣りをしていたくらいで、ふたりとも海釣りはほぼ素人。
もちろん釣竿も持ってなく、釣具屋さんに行きシーバス釣りの竿を購入。
海へ着くと、優くんたちはさくさく釣りの準備を始めていたが、僕は糸の出し方も、針の付け方も分からなかった。
一から教えてもらい、もたもたしながらもなんとか針まで準備できた。
舞が先に海に投げ入れると、一瞬で小さな小さな鯛が釣れた。
「鯛を釣るぞー!」
と意気込んでいた舞は、本当に鯛を釣った。
食べれる大きさでは全くなかったが、なんだか嬉しくなった。
これから海とまた別の関わり方ができることにも嬉しさを覚えた。
小さい魚を取るさびき釣り。
その小さい魚を使って、ヒラメなどの大きい魚を取る釣り方。
岩場に隠れている魚を狙う釣り方。
魚のさばき方。
たくさん教えてもらった。
最後まで大物は釣れなかったが、話しかけてくれたおじいちゃんが、大きなメバルを5匹もくれた。
旅に出てからも、海ではきっといい出会いがあるんだろうなと、体があったかくなった。
スーパーであれ、海であれ、食料のあるところに自然と人は集まると思う。
どこでどんな食べ物を得たいかを考えることは、どこでどんな人と出会いたいかにも繋がる。
そんな大切なことを学ばせてもらった海釣りになった。
PS.もっと自分でも釣れるように頑張ろう。
Photo & Written by 溝口直己