想像を超えたハプニング-マタニティフォト
2019/09/17
ハプニングが想像を超える写真を生み出す
「どういうことなんだ!」
僕は唖然としてしまった。
鉄道の周りは雑草だらけ、とっくに朝を迎えているのに、太陽がまだ出でいないかのように暗闇が続く。
それまで軽快に進んでいた両足がうまく前に進まなくなる。
「まだ時間はある。場所の変更をお願いするかなにか打つ手をとらないと」
真っ白のパズルを、必死に合わせていくかのように、頭の中で今の状況を確認していく。
「そうだ!坂を登った公園に行ってみよう。そこに行けばきっとなにかいい光が見えるはず。」
僕は坂の上の公園へ向かった。
恐る恐る公園へと近づいていくと、遠くから、でもかすかに木々の間から差し込む光があった。
僕にはそれが希望に見えた。
小走りになり少し息が上がって公園に入ると、そこには今まで見た中で、1番と言っていいほど美しい光が広がっていた。
僕は心の中でガッツポーズした。
声にも出ていたかもしれない。
「この場所が最高の舞台になる」
そうして撮影した京都インクラインでの、大好きなお二人のマタニティフォトがこちらです。
お二人とは和装の前撮りから始まったご縁。
まさかお子様の名前が、あの日に撮影した写真からの由来もあるなんて、写真をやっててよかったなと思いました。
嬉しい限りです。
僕らが旅に出ても家族の写真を撮って欲しいと言ってくれて、日本のどこで撮るのかな〜なんて早くも考えてにやにやしています。
秋に近づき自然の色があったかくなる季節に生まれてくる赤ちゃん。
元気に生まれてきて一緒に遊ぼうね。
Photo & Written by 溝口直己